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インターンシップ生の感想(その2)

 東京事務所でインターンシップをした長谷川さんから感想が届きました。東京での経験を踏まえて次回は陸前高田でインターンシップをして頂きたいと思います。長谷川さんお疲れ様でした。

(以下,感想文)

 この度,3月18日から20日までの3日間,私はそらうみ法律事務所東京事務所のインターンシップに参加しました。私がインターンシップに参加したのは,そらうみ法律事務所が陸前高田市に事務所を有していたからです。私は,大学生時代,震災関連法について勉強する機会があり,大規模災害が様々な法律問題をもたらすことを知りました。他方で,それらの法律問題はマイナーなものが多い上に,被災地は弁護士の数が少ないと聞いていました。そのため,現場の弁護士は,いったい,どのようにして弁護士活動をしているのか疑問でした。このような疑問を抱き,私はそらうみ法律事務所で被災地での弁護士活動や弁護士過疎地域の実体について学ぶため,インターンシップに参加しました。

 インターンシップでは,まず,陸前高田市で弁護士活動をされていた先生から,事務所の概要や弁護士過疎地域が抱える問題,被災地での弁護士活動について説明していただきました。弁護士過疎地域は閉鎖空間であり,各地域の独自のルールが存在する。そして,そのルールの中には強者に都合のいいようにできているものもあると伺いました。どの憲法の教科書にも載っている「法の支配」原理がまるで及んでおらず,異国の話を聞いている気持ちになりました。また,弁護士過疎地域では,住民の弁護士に対する敷居が高く,抱えている悩みが法律によって解決されることに気付いていない場合や自分の抱える問題を周囲の人に知られるのを嫌がる人が多いと伺いました。弁護士過疎地域で,弁護士活動をするには,まず,敷居を下げることから始めなければならず,都市部での弁護士活動と異なる難しさがあると思いました。さらに,弁護士過疎地域では,法律相談会の案内を委託するなど,行政と弁護士の距離が近いため,行政事件の原告代理人を務めるなどして,行政と対立することは避けた方がよいと伺いました。この点でも弁護士過疎地域の弁護士活動の難しさを感じました。

 次に,震災関連の事件記録を閲覧・検討しました。災害関連死の事件記録の検討では,災害関連死と認定されることは,災害弔慰金が支給されるだけでなく,遺族が公的支援を受けられる。何より,遺族が自責の念から解放されると伺い,印象に残っています。家族は震災が原因で亡くなったと公的に認められることは,残された遺族の心の復興に資すると感じました。

 また,震災関連の事件以外に,一般民事や刑事事件など,複数の事件の記録を見て,また法律相談や打合せに同席させていただきました。そらうみ法律事務所は弁護士過疎地域の事務所であるため,他の町弁のように都内で一般民事の代理人や企業の顧問をしていることは意外でした。実際の事件は,ロースクールで扱う事例よりも,事案が複雑かつ不確定であり,また,事例と異なり,その後も人間関係は続きます。依頼人ごとの最善策や法的構成を考えるのに苦労しました。

 さらに,先生方が懇親会を設けてくださり,そらうみ法律事務所の先生方はもちろん,他の事務所の先生方や修習生の方のお話を伺う機会も作ってくださりました。これらは,自分の進路を考えるにあたっての参考となりました。

 今回のインターンシップを通して,被災地や弁護士過疎地域の実務を見ることができ,想像を上回る経験をすることができました。これらは,インターンシップに参加していなければ得ることができなかったものばかりです。私は,弁護士過疎地域での弁護士活動に興味がある方はもちろん,町弁を志す方や災害復興支援に興味のある方に,そらうみ法律事務でのインターンシップを勧めたいいです。

以上

(神戸大学法科大学院3年 長谷川文香)